明治35年(1902年)、東京浅草にF和がオープン。創業者のKYは、浅草の和菓子職人・ISと一緒に、当時は高価で一般庶民は手が出なかった羊羹の代わりになるように、さつま芋を使った「芋ようかん」を造り出した。芋の研究しつくし、蒸し方、砂糖の量を模索して完成に至った。関東大震災に見舞われたり、戦災による閉店にもくじけずに、再開店を果たし、浅草の新仲見世に構える舟和本店は創業109周年を迎え、東京みやげ、東京の和菓子としての人気は現在も健在だ。
「芋ようかん」だけではなく、小豆・白いんげん・抹茶・苺・みかん・珈琲など多種のフレーバーを揃えている寒天で餡をくるんだ「あんこ玉」や、寒天や甘煮杏などを加えた、よく知られる現在の形となった「みつ豆」を初めて作ったのが「舟和」で、今も親しまれている一品。そのほかには、レモンの形を模してレモン果汁、果肉が入った餡が詰まっている焼き菓子「すぐれもん」や、「久寿もち」「煉ようかん」など、芋餡が入った「人形焼」もラインナップ。季節限定で桜餅の販売も行っており、東京の和菓子店として発展している。
東京の和菓子として名高い、看板商品の「芋ようかん」は、着色料・保存料・香料は一切使用せず、甘藷・砂糖・少量の食塩で造っているため、あまり日持ちはしない。
日持ちがしないことを舟和としては「本物の証」だと自信を持って発信している。もちろん、そのまま食べてもおいしい芋ようかんだが、オーブンで焼いたり、バターやマーガリンで焼いて、洋風の味付けをほどこしても、おいしくいただける。店舗は全国展開しており、手に入りやすく、和菓子好きへの東京のおみやげにも良い。